釣りキャンプ

【ファミリー必見】中堅釣り師の釣りキャンプ/コツと道具

Last Updated on 2022年9月24日 by ミンコタ

釣れたてのアジを釣ってその場で刺身にしていただく。

ダッチオーブンでフライに。カサゴのダシで味噌汁に。

釣りとキャンプはとても相性がよく、サバイバル感を味わえるアクティビティの組み合わせです。食べたいキャンプ飯をイメージして釣りに挑むために必要な道具と注意点について釣りキャンプを続けてきた中堅釣り師の立場から「初めての方でも参考になる」ようまとめてみました。

失敗しないためにはポイントがあります。釣り歴30年。ソロからファミリーまで様々な釣りキャンプを行ってきた経験から失敗も含め解説していきたいと思います。

目次

・メインは釣りと決める
・魚本来の味を出すために直火
・事前調査で釣果の80%が決まる
・釣り師キャンパーの釣り道具たち
・釣った魚を食べる
・ダイナミックに海を味わう素焼き ・堤防は必ずしもキャンプOKとは限らない
・漁業者の仕事場であること
・近くには民家もある
・初心者に起こりやすい事故
・子供とキャンプ
・ソロキャンプ
・まとめ

ライター紹介

・本記事の執筆者:ミンコタ
・Twitterフォロワー:5000
@minnkota_style
・今まで釣りあげた魚種:100種以上
・釣り歴:30年
・2級船舶免許

メインは釣りと決める


釣りキャンプ


「キャンプに加えて釣り」になると荷物が明らかに増えてしまいます。

たくさんのギアを持って行っては設営するのに手間取って肝心の釣りの時間が無くなることも。

考え方としては「釣りに加えてキャンプ」です。数多くあるキャンプ道具から最低限必要なもの、また現場でさっと片付けられるものを選んでおくことで釣りに集中することができます。イベントのメインを釣りにすることで釣れる確率はグンと上がります。

釣り師キャンパーの用品(ギア)たち

釣りを介すると洋服が汚れたり、魚臭くなっています。

・テント

自立式のドームテント(ダブルウォールテント)がおすすめです。

ペグ打ちできない堤防でもすぐに組み立てられます。2ルームやワンポール型は立てるのに時間がかかるため持っていきません。

・寝袋

あまり高価な寝袋だと使うにも使えないため、値段はそこそこで軽量且つ、コンパクトに収納できるかで決めています。

・クーラーボックス

テーブルや台所代わりにもなります。サイズは1家族なら50L。ソロなら25L程度で1日持ちます。移動も考えると保冷力が高く軽いものほど重宝します。

・ガスバーナー

コンパクトにまとまる・汎用ガスボンベが使えるのものを選びます。直火と違って安定した火力が保てるため、焼き・鍋ともに使えます。

・クッカー

一番多くなりがちな調理器具はシンプルにクッカーのみにおさえましょう。フライパン代わり・鍋物代わりなど複数入っているセットを選びます。水場が遠い・ない場合は食器の代わりに使い捨ての紙皿だと片付けも便利です。

・ヘッドライト

色々な種類のライトがありますが200ルーメンあれば十分な明るさです。あと作業性を考慮し手持ちではなくヘッドライトで。選ぶなら「切り替えタイプ」のものを。料理の時は広範囲・釣りの時はスポット(霧の時はスポットは遠くまで見える)と使えます。

テント側にランタンもあると自営のマーカーにもなります。夜中だけ堤防の電気が消える場所もありますのでライトは必須です

・ナイフ

調理から釣りまで幅広く使えるものが望ましいです。ステンレス以外の金属は海での使用は厳禁。色変わりやザビなど確実に消耗しますので注意が必要です。刃渡り10cmあれば大根を切ったり魚を〆るなど十分使えます。

魚本来の味を出すために直火

「釣った魚を直火で焼きたい」という方は焚火台と炭(薪)が必要です。直火の遠赤外線効果でじっくり焼くと、魚のうまみを倍増させます。ホームセンターのバーベキューコンロでも大丈夫です(車に積むのに大変ですが)。

★必要最小限なのは荷物を減らすため

「キャンプ道具」に加え「釣りの道具」を入れると膨大な荷物になります。楽しいはずの釣りキャンプが道具の片付け・積み込みの重労働キャンプになってしまいます。道具を選び抜くことで快適な非日常を感じることができるでしょう。


釣りキャンプ


事前調査で釣果の80%が決まる

「遠征先はきまっているけど何が釣れるんだろう」

釣った魚を食べるためには釣らなければなりません。

そうした時、情報は有益です。最寄りの釣具店で旬な情報を入手することをおすすめします。

  • 「最近は夕方にアジが回ってくる」
  • 「風が強いので気を付けて」
  • 「あそこは夜外灯が消える」

など重要なヒントを得ることができます。
読みにくい自然相手の釣りだからこそため事前・または当日に最寄りの釣具店で情報を得ましょう。

キャンプ飯からターゲットを決める

釣れたてのアジを釣ってその場で刺身にしていただく。ダッチオーブンでフライに。カサゴのダシで味噌汁に。食べたいキャンプ飯をイメージして釣りに挑むのが楽しいものです。調理方法からターゲットを選ぶ方法もあります。

また女性が困ることはトイレです。釣り場の事前調査にはトイレも視野にいれましょう。

釣り師キャンパーの釣り道具たち


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今回は海釣りに焦点を当てご紹介します。

堤防には様々な魚が居ますので状況に合わせて釣りができるような釣り道具を準備します。

対象としては堤防の淵ではカサゴ、手前の方ではアジ・コノシロ、ちょっと投げて底を狙うキス・ハゼもよいでしょう。

万能竿

振り出し型・パックロッド(モバイルロッド)と呼ばれるものが車の積載時も邪魔になりません。おススメの長さは2~3メートルもの。短い竿だと飛距離がでません。ちなみにルアーまで視野にいれるなら2メート前後が投げやすいです。

リール

番手としては3000~4000番を選びます。2000番クラスは見た目が小さくて使いやすそうですがギアが小さいため巻く力が弱く手がつかれます。

バケツ

ひも付きのものを選びます。堤防によっては階段がなかったりしますので2-~3メートルのひも付きバケツが必要です。

ライフジャケット

特に子供は前のめりに落ちますので必須です。

アジにはアカアミ・ハゼは中国虫・カサゴはエビや魚の切り身が良いです。このあたりは当日に買っていきます。

アウトドアワゴン

大きな堤防の先端まで車でいけない場合が多いです。折り畳みのワゴンがあると楽に運べますよ。

その他

タオル・ゴミ袋・アジ釣り用サビキ針(5・6号)・サビキ用かご・キス針(6号・7号)・キス用鉛(15~20号)・カサゴ針・カサゴ用鉛(5~10号)・ビニル袋(1つのクーラーボックスで魚と食材を分けるため)

ライフジャケット

子供だけでなく大人も堤防から前のめりに落ちるケースはよくあります。堤防は釣り専用で作られてはいないので当然策など安全を確保するものはありません。自分で自分の身を守るために必要なアイテムです。ライフジャケットにも種類があります。基礎を知りたい方はこちらをどうぞ。

釣った魚を食べる


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ダイナミックに海を味わう素焼き

海水で魚をさばいた後、そのまま焚火で焼く漁師スタイルです。海のミネラルと新鮮な魚、焼ける間の香ばしい香りと加えて外で食べるというプラスのスパイスが一生の思い出になります。鮮度が良いので焼き目がきつね色くらいになれば食べて大丈夫です。

何にでも合う味噌汁

魚の出汁はうまみ成分たっぷり。豆腐・野菜と混ぜて火が通れば「潮汁」の完成です。アウトドアは屋根がない分、思っている以上に体感温度は低くくなります。温かいものは安心感を与えますのでソロ・ファミリーともにおススメです。魚の出汁が少ない時は「味噌」を加えて味噌汁に。

朝はなべで温まるものを

夏でも朝は冷え込みます。おすすめは「キムチ鍋」。朝から釣りをして帰る人も多いでしょうから簡単朝食。昨晩の豆腐・野菜をゆでてキムチ鍋の元入れる。いわゆるインスタントですね。アウトドアという屋外での活動は、直ぐに動けるよう体を温めておくのはとても大切です。

堤防は必ずしもキャンプOKとは限らない


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・漁業者の仕事場であること

堤防は県の所有物・または管理を地域の漁業組合にまかせている・または地域で資金を出し合って作られているケースもあります。駐車や釣りスペース含め配慮ある行動でトラブルを未然に防ぎます。

・近くには民家もある

夜遅くに車のドアを閉める音・大きな声など自分の家の前でされたら気持ちの良いものではありません。「使わせてもらっている」をいう気持ちで、挨拶などコミュニケーションを積極的にとることも釣りキャンプを成功させる秘訣です。「先端より手前が釣れるよ」など思わぬポイントの情報があるかも。

初心者に起こりやすい事故

子供とキャンプ

釣った魚をそのままいただく釣りキャンプも1つのアクシデントで悪い思い出に。
まずは安全第一。大人も一緒ですがアウトドアの開放感は気が緩みがちになります。現在で想像できる限りの安全の確保や事前知識を得ましょう。

・落水
・熱射病
・動物や虫(マムシ・マダニ)
・毒魚(オコゼ・ぎゅうぎゅう)
・針が手に刺さる

釣りは基本、子供とは相性が良くない傾向にあります。

理由は、釣りは待つアクティビティだからです。大変ですが道具準備・餌付け、、、面倒なことはやってあげ、早く結果を出してあげないと子供は次から行きません。「待つことで釣れる」ことを学ぶまではお父さん、頑張りましょう。


ソロキャンプ

よりサバイバルを味わえる一人キャンプ。誰にも咎められない自由な時間を過ごすことができます。しかしながら一人ということは落水や遭難において助けを求めることができません。
携帯の電波が届かない地域もあります。身を守るギアは前提として万が一に備えて事前に家族や知人に行先を伝えておくことも重要です。

まとめ

「釣った魚をその場で食べる」という贅沢が味わえる釣りキャンプは、釣りメインで計画を組み立てた方がスムーズです。キャンプギアもコンパクトにまとめると車の積み下ろしなど負担が減ります。また魚が釣れないと少し寂しい釣りキャンプになるので、事前調査は釣具屋さんを主体に事前に行うことで勝率を高めることができます。

釣った魚のおすすめはダイナミックに海を感じることができる素焼き・味噌汁です。最後になれないうちは想像できる限りの安全の確保や事前知識を得て挑みましょう。キャンプはサバイバルの入門口です。しかしそこには無限大の楽しみ方と最高の非日常が待っています。

クイックキャンプ 前室 QC-HL270
ガイド