失敗しない魚拓の取り方/完全ガイド

失敗しない魚拓の取り方/完全ガイド

Last Updated on 2023年8月18日 by ミンコタ

釣具屋さんに行くとかっこいい魚拓がずらりと迎えてくれます。

釣り人の憧れの一つ、それが「魚拓」です。

魚拓を初めて挑戦する人にとって「失敗したらどうしよう、終わった後は食べられるのかな?」など色々な疑問が残るものです。自分で、または子供と一緒に魚拓を作れば、それは一生の思い出になります。きれいにかっこいい魚拓に仕上げるために今回は失敗しないための魚拓のとり方を完全ガイドします。

この記事を読むことで

・失敗しないためのポイントが分かる

・目の上手な書き方がわかる

・魚拓後の魚について

・魚拓に必要な道具がわかる

失敗しないためには魚の頭の位置・筆・墨などポイントがあります。釣り歴30年。鯉から真鯛と様々な魚拓を行ってきた経験から失敗も含め解説していきたいと思います。

潮見表を表示!話題の釣り専用ウオッチ

ライター紹介

・本記事の執筆者:ミンコタ
・Twitterフォロワー:5000
@minnkota_style
・今まで釣りあげた魚種:100種以上
・釣り歴:30年
・2級船舶免許

目次

  • 魚拓の種類
  • 用意するもの
  • 塗るまでの準備
  • 紙へのうつし方
  • 目を書く
  • 魚拓後の魚を食べる
  • デジタル魚拓
  • まとめ

魚拓の種類

墨を使った魚拓には「直接法」と「関節法」があります。

直接法は魚に墨を塗って上から和紙を押し当てる方法です。簡単にできることから魚拓の王道の方法と言われています。間接法は逆で、魚に和紙をのせてから墨で塗っていく方法です。魚に墨がつきにくく写し残しを防げるのが利点です。しかし和紙をにじませない技術やそれようの治具が必要になります。 今回は王道の「直接法」について説明していきます。



用意するもの

魚拓用紙・紙(習字紙、または和紙など)
墨または墨汁
小皿3枚
筆 3つ
ティッシュ
新聞紙10枚
ハサミ
楊枝
霧吹き(アイロンのスチームでもよい)
粘土(ヒレ部の固定台になる。発砲スチロールや段ボールでもよい)

塗るまでの準備

魚のヌメリと水分を取らないと失敗する

墨がしっかりのるようヌメリを取り除きます。紙に魚臭さが残りません。 また紙に墨をうつさなければならないため、魚を力強く押します。 〆た血合いやお腹からの液体が出やすくなるので、しっかり取り除かないとそれらが紙にうつってしまいます。



新聞紙を3枚ほど重ね魚を右に向けヒレを広げる

完成の魚の姿は魚が左を向いているのが一般的です。特にヒレなど墨を塗った時に魚からはみ出ます。そうした時は新聞紙を引き抜くことで余計な墨が紙にうつるのを防ぎます。

ヒレを固定させうつりやすくする

紙をおさえる時に背びれ、尾びれ、腹ヒレはうつりにくいので、粘土や段ボールを下にしきます。背びれは特に閉じている場合が多いので楊枝などでヒレと身部分を指して固定します。

魚拓を前提にする場合、胸ヒレが曲がっていると魚拓がうつりにくくなります。魚を〆るとき魚をクーラーボックスに入れるときに工夫してあげると後が楽です。

墨を三色に分けることで力強く表現できる

濃い・中間・薄いをお皿の上に用意します。薄いものは墨汁の割合を墨3:水7(もっと極端でもよい)とします。ベタ塗と違って、魚のお腹部分が白く、背中部分は黒くリアルに表現することができます。墨は墨汁液のタイプが均一な黒色です。



紙へのうつし方

紙を霧吹きで軽く湿らせ密着させる

紙は思った以上に固い状態です。湿らせることで魚に密着させることができしわの発生を防ぎます。紙によっては湿らせすぎは破れたり、滲むもとになるので注意ください。

紙を背の方から当てていく

魚が紙の中央になるよう確認しながらゆっくり当てていきます。片面から行うことで空気の層やしわの発生を防ぎます。親指が力加減が取りやすいのでおススメです。また墨をうつす意識よりも魚体に紙をフィットするイメージで行うとキレイにうつります。



中央部分から頭、口、えら、腹へ

中央部分まで紙をフィットさせたら頭から順番に口、えら、腹部分をうつしていきます。 頭とお腹部分はしわが発生しやすい場所です。魚体中央に紙をしっかりフィットさせ、紙の下を少し引っ張りながら空気を押し出すようにうつしていきます。

しわが出たら色の薄い部分で処理する

色の濃い部分でしわが出ると目立ちます。色の薄い部分でしわを細かく処理することで目立たなくなります。

腹部分までうつしたら残りの部分を

ヒレや押し忘れの部分をうつしていきます。腹ヒレは魚体と角度が異なるため場合によってはヒレを切って最後にうつす方法もあります。



ゆっくりはがす

うつし忘れがないか再度確認して頭の部分からゆくりはがしていきます。もしかしたら 一番感動する瞬間かもしれません。はがしたあとは動かさずに数時間~1日乾かします。 すこし滲みが出ている部分があれば汚れていない同質の紙やタオルで墨汁を吸い取ることで滲みを緩和することもできます。

目を書く

肝心の目は魚拓の印象の90%を占めるといっても過言ではありません。目の印象だけで全く見栄えが変わっていきますので失敗しないためのポイントを説明していきます。

滲むことを想定して書く

墨汁を薄める水やうすめ液にもよりますがかなり滲みます。むしろ滲むことを想定して書くことをおすすめします。細い筆を使うことは前提として、墨汁をつけたら可能な限り水分を落とす(別の紙に吸わせる・あるいはお皿の上で水分をとる)ことです。

魚拓の目は4つの輪があるとリアルに見えます。4つの輪とは「目の輪郭」「虹彩(こうさい)」「目玉の輪」「目玉」です。1つの輪が終わったら乾かすことをおすすめします。

目の写真は便利

携帯の写真機能であらかじめ撮影しておき、写真をみながら進めていくとよいでしょう。魚の種類、また個体差と様々な目がありますので残しておくと便利です。

4つの輪を書くとリアルになる

魚によって目の形は違いますが4つの輪の書く順番です。まず淡色で目の輪郭を描きます。次に中間色で虹彩(こうさい)を書きます。人間でいう白い部分です。

次に目玉の輪ですが目玉をより強調させるために「虹彩」と「目玉」の間に白い部分を残します。つまり直接書くのではなく残す意味になります。

最後に目玉です。目玉は黒いほどイキイキしてきます。特に目玉に白い部分を一部残しておくと光が当たっているように見えてリアルです。



魚によっては虹彩や目玉に陰影があることもあるため、紙がにじむ特質を生かしてにじみを陰影に見せる方法もあります。 いずれも紙のにじみを意識しながら書くと失敗しにくくなります。

魚拓後の魚を食べる

魚体に塗った墨汁は予想以上に紙にうつります。 またしっかりと水洗い・鱗をとることで墨を除去することができますので筆者は魚拓してもその魚は食べています。心配な人はポスターカラーの絵の具(子供用に作られているため健康上を考慮して作られているものが多い)で対応する方もいらっしゃいます。 この話は賛否があると思いますので個人の判断にお任せいたします。

デジタル魚拓

近年では携帯で撮影した写真をもとに画像の加工により魚拓にする「WEB魚拓」というサービスもあります。手軽なうえに魚もリリースできるというメリットがあります。web魚拓で検索すると色々なサイトがでてきます。

まとめ

魚拓には失敗しないためのポイントがあります。 色を三色に分けること。ヒレは固定しておくこと。また紙は霧吹きなどで湿らせてしわを防ぎます。墨をうつす時は背中から中央、頭、腹と親指でゆっくりあてていきます。紙は滲むため目を書くときは4つの輪をあせらずゆっくりと1工程ずつ乾かしながら行いましょう。 この文章を読み皆様の記録となる魚の魚拓が完成することを願っております。

初心者向け特集

【失敗しない】海・川釣りの季節 ベストシーズン集
【失敗防止】釣りのハリス選びで重要な3つのポイント
だから釣れる!満潮干潮~大潮小潮すべての悩み解決
【漁師流】釣り血抜きの研究結果!
【最強の保冷力】釣り氷とクーラーボックスの正しい使い方
釣り道具用の家具やインテリアでかっこよく収納しよう
魚で選ぶ釣り場所 完全ガイド【初心者向け】
海・川おさえるべき釣り場所の選び方【初心者向け】
辞典